フリーランスも生かせる?自己実現マーケティング4.0

現代マーケティングの第一人者と言われるフィリップ・コトラー氏をご存知でしょうか?
マーケティングに携わっている方なら知らない方はいないと言われており、国内でも多くの著書が発売されています。
マーケティング1.0から4.0は、言わばマーケティングの歴史です。
時代によってマーケティングもアップデートもされていきます。4.0は近年コトラーが著書の中で語った新しいマーケティングの概念で、最新版と言い換えても良いでしょうか。

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今回はコトラーが提唱するマーケティング1.0から3.0がどういったものか、現代の最新版マーケティング4.0について解説していきます。

マーケティング1.0からマーケティング3.0

消費者行動やニーズは時代によって変化します。コトラーは時代の消費者行動に合わせたマーケティングを提唱し続けています。

▶マーケティング1.0『製品中心のマーケティング』


【自社の製品を多くの人に知らせ、知ってもらう】というマーケティングです。
ニーズがあり、良いものを作って知らせればそれでマーケティングが完成しているという考え方です。
代表的な事例としてよく出されるのは、1910年代フォード・モーターの自動車であるフォード・モデルTです。日本ではT型フォードという通称で呼ばれています。
産業と交通に革命を起こしたとされ、ヘンリー・フォードはこのT型フォードで自動車王とも呼ばれたと言います。

自動車として高い性能を携えながらもコストを落とし、低価格で販売したことから人気を博しました。生産が追い付かなくなると、創業者のヘンリー・フォードはT型フォード以外の車種の生産をすべて停止し、T型フォード(黒のみ)に絞り、大量生産・大量販売を実現したのです。まだマーケティング市場において企業優位が当たり前だった時代です。


▶マーケティング2.0『消費者中心のマーケティング』


長らく製品中心、企業優位のマーケティングだったのに大きく変化が見られたのは1980年代です。先進国の経済成長の躍進が目覚ましく、消費者には多くの選択肢が与えられました。
そこで企業は消費者のニーズを汲み取り、消費者に合わせた商品を提供していくマーケティングにシフトしていきます。
ここでフィーチャーされるのはあくまで機能的な価値です。ここから、マーケティング3.0へ続きます。良く出される事例としては、1990年代後半から2000年代で一般消費者に広く普及したガラパゴス携帯、いわゆるガラケーです。当初はシンプルに電話できるだけだったものが、メール、インターネットなど様々な機能が追加されていきました。


▶マーケティング3.0『価値主導のマーケティング』


マーケティング2.0が主に機能的価値を提供することで顧客と結びついていたことに対して、精神的・感情的な価値へ変化していきます。地球環境や社会問題、企業のモラルなどが大きく問われ、モノやサービスの機能的価値も均一化してきた時代、2010年頃になります。

情報社会が一気に広がったことも関係していると言われています。インターネットやSNSなどで企業、モノ・サービスに対しての情報・感情が拡散・共有されていたことも大きいのかもしれません。

マーケティング3.0の事例としては、Apple社のiPhoneでしょうか。
世界トップクラスの技術を誇る日本企業がiPhoneに歯が立たなかったのは、iPhoneが表現するApple社のブランド、クリエイティブさが消費者に驚きと感情を与えたからではないでしょうか?
消費者のニーズを追うのではなく、消費者に新しい価値や創造を提供するiPhoneに国内生産される携帯電話(スマートフォン)は今に至るまで追い付けていません。

新時代・マーケティング4.0とは?

価値に重きをおいたマーケティング3.0を経て、近年コトラーが提唱しているのがマーケティング4.0です。

大きなキーワードは『自己実現』

モノやサービスを使用する自分が、どんなことを実現できるのかというところまで表現するマーケティングです。
SNSやインターネットが身近に存在していることで、消費者はますます広告や宣伝を敬遠するようになりました。
商品やサービスを強く打ち出してくる広告ではなく、その向こう側を表現するのです。ダイエットであれば、痩せた自分ではなく痩せたあとどんな服を着てどんな生活を送れるのか、どんな感情があるのか表現します。

マーケティング4.0をかなり早い段階で行っていたのは、エナジードリンクで有名なレッドブルです。
多くのメディアでさまざまなプロモーションを行っていますが、商品を大きく打ち出すことはほとんどありません。すでに世界中で十分認知度の高い製品であることも関係していますが、レッドブルの広告では飲んだ後のパフォーマンスに焦点を置いています。
レッドブルを飲んだ後の理想の自分と結びつきやすくしてあり、マーケティング4.0のわかりやすい事例と言えます。

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マーケティング1.0から4.0を見ていくと、時代の変化が見えていきます。
提供する側はニーズに対する価値を届けるだけでは不十分と言われています。消費者が気付いていないにニーズ、新しい価値を提供していくことこそ現代マーケティングと言えるのではないでしょうか?
めまぐるしく発展していく情報社会、5.0が提唱される時代も近いかもしれません。