近年、消費者間の取引が行えるプラットフォームが増えています。
企業から企業へ(BtoB)、企業から消費者へ(BtoC)は、なんとなくイメージがつきますが、消費者間の取引って?と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、かなり前から消費者間取引はわたしたちの身近にあふれています。インターネットの普及で、より可能性は広まりました。
今回は個人の時代で広がる消費者間取引『CtoC』についてご紹介します。
国内の『C to C』サービス
まずは、国内のCtoCサービスについて見ていきます。身近なものから最近話題、アクティブユーザーを増やしているサービスまでさまざまです。
ヤフオク!
国内では1999年にサービスが開始されたネットオークションのヤフオク!は、幅広い層に認識されている『CtoC』のプラットフォームではないでしょうか?
サービスの規定やスタイルを徐々に変えていき、今の形に至っています。時代に合わせて柔軟な対応を行ってきたからこそ、長く続いているサービスと言えます。
メルカリ
6月に上場すると言われているメルカリは、自分の好きな価格で取引できるフリマアプリです。スマホ世代と呼ばれる若い層を中心に人気を集めています。ヤフオク!よりもアクティブユーザーの平均年齢が低いので、中心となっている世代にとっては、自分の欲しいものが出品されている可能性が高く、逆に売りやすいというものもあるのでしょう。
ヤフオク!とメルカリの違いは、オークションとフリーマーケットの違いそのままです。メルカリにはフリマの文化、値下げ交渉も根付いています。前述した世代もそうですが、希望者にできるだけ高く売りたいユーザーと、いらないものを処分したいユーザーとで、大きく分かれます。
フリマアプリは、他にも『ラクマ』やアニメ・マンガグッズに特化した『オタマート』などが人気です。
ストアカ
教えたい人と学びたい人のマッチングサービス『ストアカ』はストリートアカデミー株式会社が運営しています。学べるカテゴリーは、ビジネススキルから料理、バク転までさまざま。
誰もが先生になり、得意な分野で開講できます。開講や掲載にお金はかかりませんが、講座が実現し、売上が発生すると手数料が発生します。手数料はどんなルートかにより、パーセンテージが違うようです。
スキル系のCtoCは、フリーランス人口が増えたことによりプラットフォームも増えました。この他にも『ココナラ』『サイタ』などがあります。
BASE
BASEは個人でもネットショップが簡単に開設できるプラットフォームです。実際に店舗を持っている方のショップもあります。
ファッション、エンタメ、ハンドメイド、食品など数多くのカテゴリーがそろっており、BASEでしか手に入らないものも多数あります。ECサイトとスマホの発展、CtoCビジネスの広がりで気軽にお店が開ける時代になりましたね。
minne
ハンドメイド作品を気軽に販売できるminne(ミンネ)は、40万人以上の会員を抱える国内最大のハンドメイドマーケットプレイスです。期間限定で各地にリアル店舗が出ていることもありますが、BASEと同じく、そこでしか手に入らない個人作家の作品が手に取れることもあって人気を集めています。
『C to C』のメリットと注意したいこと
【メリット】
①小ロット・希少価値の高いものを気軽に購入できる
②ユーザー同士の交流やコミュニケーションが生まれる
③中間業者がプラットフォームの手数料程度のため、比較的安価にサービスや商品を提供・受け取ることが可能
④フリーランスが簡単に営業、集客できるプラットフォームを持つことができる
⑤消費税がかからない
もちろん、メリットばかりではありません。
デメリットとも言える注意点があります。
もっとも身近なデメリットは、やはり個人間のトラブルでしょう。対企業ではそれほど気を使うことがないオペレーションも個人同士では注意しなくてはいけません。
また、粗悪品や偽物、詐欺なども懸念されています。各サービスは時代に合った防止策を設けていますが、こういった悪質な出品や詐欺行為がなくならないのも事実。十分注意して取引を行い、リスクを減らしましょう。
出品側としては、一度信頼を失ってしまうと次から買い手がつかなくなってしまうこともあります。
商売は信頼だと多くの経営者や著名人が口にしていますが、CtoCサービスでもそれは当てはまります。利用する側から見ても、良い評価がたくさんついている方と取引したいですよね。