損失を防止するためにフリーランスが学ぶ見積書の重要性

見積書は売上につながる重要な提出物です。取引がはじまってしまえば顧客に対し、提出した見積りが間違っていたため価格を訂正したいということを申し出るのは長い信頼関係があっても難しく、また、今後の仕事にも関わります。ひとりで戦うフリーランスにとって次の仕事を逃す、評判を落とすようなエラーは極力避けたいことであり見積書のミスから本来受け取るべき報酬を受け取れないということは最悪の事態と言っても過言ではありません。

お金

見積書の役割とは?

見積書はサービス・商品に対してだけではなく、それらに付随する物資の価格、経費、すべてを合わせた全体の概算金額です。
見積書は以下のことを明確に提示することができます。

▶商品・サービスの価格
▶経費の価格
▶商品の納品日、サービスの提供日

個人の買い物で考えたとき、価格の提示していない店で買い物をするのはあまりにも不安であり、価格を提示しない店を信頼することは難しいと言えます。ビジネスの世界も同じです。商品やサービスの提供を受けるのに、どれくらいの費用がかかるのかわからないのに契約書にサインする会社はほとんどないに等しいです。契約の前に見積書を提出することで顧客の不安を解消することができます。相手への信頼を勝ち取るためにも正確かつ、適切な見積書は必要なのです。

見積書に関するトラブルを回避するために大切なこと
顧客とのトラブルを回避するあめに見積書には必ず、

□有効期限
□価格の変動の可能性

を記載しましょう。
モノには必ず価格変動の可能性があります。提供するのが商品に限らず、目に見えないツールやサービスであっても同じこと。質の高いサービスを提供するには、それなりの準備や経費が必要です。そのため、物価がわかりやすく認知されやすいモノ、つまり商品であっても、可視化されないサービスであっても有効期限の記載は必須です。
見積書のトラブルで最も多いのは見積書で提示した金額と実際の請求金額の差異が大きいことで起こるもの。
考えられるリスクを想定し、見積書に提示して顧客に納得してもらってから仕事をはじめる、ということは大切です。

見積書・各項目の解説

見積書に必要な項目です。以下の他に受付番号などを振ると管理しやすいです。

▶宛名
宛先、会社名、屋号は間違いなく正確に記載します。

▶発行日/有効期限
いつ発行したか、というのは大切な情報です。有効期限の必要性は上で説明した通り。リスク回避のためにも必ず記載してください。

▶提出した会社・担当者/捺印

組織に属していないフリーランスの方は自分の名前を正しく記載し、捺印をしましょう。

▶商品名・サービス名/点数
細かく振り分けた方が親切です。あまりにも大きく分類してしまうと、何がいくらかかっているのか、わかりにくく顧客の信頼を失ってしまう可能性もあります。

▶金額
・商品、サービスに対しての金額
・税込み価格
・全体の合計金額
を漏れずに記載します。
発行側の金額ミスは訂正が難しいです。桁、数字のミスがないように記載します。

▶納期
いつまでに商品を納品できるか、サービスを提供できるかを提示してください。納期とはつまり締め切りです。破ると信頼に関わります。顧客は納期と金額を照らし合わせて契約します。必ず守れるところで設定し、提示する必要があります。

▶備考
リスク管理のため、想定できるトラブルを洗い出し記載しておくことができます。また、商談で口頭約束したことや確定したことなども記載しておきましょう。もちろん、見積書のあとに発行する契約書には正式に記載します。

提出前の確認・ポイント

▶アシスタントや秘書に付け合わせをしてもらう
見積書において、見落として良い項目はありません。宛名や金額はもちろん、日付・備考・注意事項に至るまですべてを念入りに確認します。組織に属していれば上席にまかせることも可能ですが、フリーランスの場合は原則1人ですので付け合わせや校正は難しいです。スポットでアシスタントや秘書を雇い見積書を作成してもらい、自分が確認、という方法もおすすめです。

▶提出形式、方法を確認する
アナログなのかデジタルで発行するのかを確認しておきましょう。アナログの場合は発行証明がとれるもので送付してください。

▶提出期限を厳守する
提出期間が遅れてしまうと発注を逃してしまう可能性もあります。フリーランスにとって最も避けたい事態。見積の要望があればすぐに相手の望むサービスを確認して作成、提出するようにしましょう。

電卓
いかがでしたか?
見積書のミスはフリーランスにとって致命的です。重要書類ということを意識し発行の際にはよく確認するようにしましょう。
確認のチェックリストは本記事の見積書・各項目の解説をご利用ください。