AI(人工知能)には強いと弱いがある・強いAIと弱いAIを解説

人工知能を取り扱う多くのコンテンツの中に『アルゴリズム』『機械学習』『ディープラーニング(深層学習)』と並んで良く出てくるのは『強いAIと弱いAI』です。
言葉の響きから想像すると『強いAI』はより性能の高いAIで『弱いAI』は単純作業をこなすだけのAIと思いがちですが、実はわたしたちが普段耳にしているAIの話題や活用事例・導入事例はすべて『弱いAI』を指します。

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『強いAI』『弱いAI』その違いとは?

前述した通り、現在世界で活躍し実在するAIはすべて『弱いAI』に振り分けられます。
「AIが囲碁で世界最強棋士を倒した」「AIが食品の工場生産において人間より生産性を上げた」という話題に出てくるAIはすべて『弱いAI』です。
これらは、人間がプログラミングした特定のルールに沿って経験を重ね学習していくもので、自主的に学習していくと言っても間違いではありませんが、人間のように学習したことを自ら他へ活用・応用しようとはしませんよね。
ひとつのジャンルに対し、人間の代わりになるものが『弱いAI』です。
時に人間の処理能力や生産性を超える素晴らしいものにもなり得ますが、ジャンルの領域から飛び出そうとはしないため、どんなに画期的と言われ世界から賞賛を浴びても『弱いAI』と呼ばれます。
もっとも、これらが多くの研究結果や実験を元に生み出された素晴らしいテクノロジーであることには変わりありません。弱いと称することに違和感を覚える方も多いでしょう。

では『強いAI』とは何でしょうか?

『強いAI』とは、わたしたちが子供のころ憧れた猫型ロボットや、ハリウッド映画などで出てくるAIに近い存在だと考えられます。人間と同様の“脳”を持つ、意志・自意識のあるAIです。
そもそも、この『強いAI・弱いAI』という言葉は、コンピューターやロボットを創造するにあたり、その延長に人間の意識や知能に近いものを生み出すことができるか、というところから生まれた論争です。
提唱したのはアメリカ人哲学者のジョン・ロジャーズ・サール氏で、彼は過去に人類が『強いAI』を創造することは不可能とも発言しているそうです。
しかし『強いAI』を創造することが不可能だと言っているのはジョン・ロジャーズ・サール氏だけではありません。

▶弱いAI

人間の技術や能力をトレースし、特定ジャンルにおいて人間の代わりとなるもの

▶強いAI

人間と同様の知能や自意識を持つもの

AIはartificial intelligence(人口知能)の略称。言葉の意味を考えると、強いAIが真のAIなのかもしれません。

『強いAI』の前に……そもそも人間の脳自体が謎だらけ

面白いことに、これだけ科学や医療が飛躍した現在でも人間の脳の全貌は明かされていないと言われています。
つまり人間の脳の全貌が明かされていない現在、人類が夢見る『強いAI』が生まれる可能性はゼロということでしょう。人間の脳のすべてが解明されたとき『強いAI』の可能性がはじめて生まれると考えられます。現在や脳科学や神経科学の研究結果を参考にしながら『強いAI』の研究や開発が進められていると言います。

50年後には人類の夢見るAI『シンギュラリティー(技術的特異点)』を迎える?

AIがトッププロに勝てるようになるまであと10年はかかると言われていた囲碁において、AIが人間の想像よりはるかに早く世界最強と呼ばれる棋士に勝ち、歴史的瞬間をおさめたのは記憶に新しいでしょう。囲碁だけではなく、わたしたちの想像を超えた未来が近いところまで迫っているのかもしれません。
AIが人間の知能を上回ることを指す『シンギュラリティー』は、50年後に訪れると予測されているようです。もちろん、いまだに多くの論争が繰り広げられる中でたくさんの反対意見はありますが、それを目指すことがAIの発展と考える科学者も大勢います。
国内ではひとまず動物並の意識を持つAIの開発が進められているということが、多くのところで発表されています。目標は哺乳類としており、犬・猫ではなくラット並であっても、それが実現できれば『強いAI』『シンギュラシティー』への大きな一歩になることは間違いないでしょう。

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いかがでしたか?
強いAI、シンギュラシティー、今はまだあまり現実的ではないように聞こえますが、数年後には今では想像もつかないAIの発展があるのかもしれません。
そしてその過程でも素晴らしいAIが生み出されることでしょう。