投資家も注目する!【企業価値】【ユニコーン企業】とは

11月に発表された日本経済新聞社による『NEXTユニコーン調査』
ここで【企業価値】【ユニコーン企業】という言葉がSNSのトレンドや投資家・経済関係者以外のタイムラインにも並びました。
特に今回の発表で改めて注目を浴びた【企業価値】という言葉。
企業価値とは、主に株式時価総額+負債で求める資産や売上高とは別のところにある企業の価値です。会社のとしての数字には見えない価値、魅力の大きさと考えていただいても良いでしょう。
この企業価値という言葉が一般層にも広まる今後、就職人気や企業の注目度も変わってくるかもしれませんね。

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『NEXTユニコーン調査』とは?

次世代・今後ユニコーン企業になり得る企業を、企業価値ではかったランキングです。日本経済新聞社がアンケートと独自の調査をもとに計算。企業価値の高いものが上位とし、1位から28位を今年(2017年)11月に発表しました。

ユニコーン企業とは、企業価値が10億ドル(日本円にして約1000~1200億円)以上ある非上場のベンチャー企業を指す言葉です。このうち、すでにユニコーン企業となっている企業もランクインしています。

日本のユニコーン企業

現在(2017年)国内のユニコーン企業はいくつあるかご存知でしょうか?
この調査を基準とするならば、国内のユニコーン企業は現在2社。
1社は、フリマアプリを運営する『メルカリ』です。今回の調査では2位にランクインしました。現在、最も話題・存在感のある企業と言っても過言ではない『メルカリ』
日本のみならず、海外での事業展開も積極的に行う姿勢を見せています。ユーザーでなくとも知らない人はほとんどいないのではないでしょうか。
企業価値は1479億円と言われています。
メルカリを抑えて1位に輝いたのは主にAI(人工知能)を取り扱う『プリファード・ネットワークス』
こちらの企業価値はメルカリを大きく突き放した2326億円。未上場(未公開)のベンチャー企業の中では突き抜けています。
ベンチャー企業ながら、取引企業は名だたる大企業が並び、去年はDeNAとAIを活用した企業向けソリューション・消費者向けのサービスの提供などを目的とした合併会社を設立したことでも話題になりました。

未上場のベンチャー企業・企業価値ランキング【NEXTユニコーン企業】の結果

1位は『プリファード・ネットワークス』2位は『メルカリ』と、上でご紹介した企業が並びます。目立ったところでは3位はクラウド型名刺管理サービスを提供する『Sansan』5位はクラウド会計で知られている『フリー』9位にはネット印刷の『ラクスル』25位にはクラウドソーシングの『ランサーズ』がランクインしています。

何故日本はユニコーン企業が少ないのか?

国内でユニコーン企業が2社というのは少し寂しい数字のような気がしますが、日本はもともとアメリカに比べてユニコーン企業が生まれにくいと言われています。
起業へ投資し、投資家がお金で成長を支えるという発想が広まっていないからだと言います。
こういった中で大企業から優秀な人材が独立し、起業することは確かに難しいでしょう。
しかし特別に日本が経済的に遅れているというわけではありません。上場企業で見れば、起業価値が1000億円を超えている企業は20を超えているようです。
また、今後日本にユニコーン企業が多く生まれる可能性もあります。現在、多くの大企業が次世代技術を求めて出資に乗り出しているという話も聞かれます。

ランクイン企業の多くはクラウドサービスやAI産業

1位の『プリファード・ネットワークス』は、最新のAI産業。5位の『フリー』も去年AIを使用してビジネスの効率化サービスの特許をとったことが話題になりました。
また、『Sansan』や『ランサーズ』はクラウドサービスを提供しています。『ラクスル』のランクインが示す通り、印刷の世界もデータ入稿、現物発送が当たり前になっています。
ランキングを見てみると、多くはこういったネット・IT産業です。
進化の早いビジネスの世界で、先を見据え、市場のニーズをいち早く掴んだベンチャー企業のランキングとも言えそうですね。

ビジネスイメージ

いかがでしたか?
【企業価値】【ユニコーン企業】これらが一般層で話題になったのもSNSの普及があったからこそではないでしょうか。
AIの躍進と次世代IT技術の発展で今後、投資家や大企業にスタートアップ投資・支援が広がり、日本にもアメリカのようにユニコーン企業がたくさん増えるのかもしれません。